宮本輝氏特別講演会「小説が生まれるとき」に行ってきました

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東京・虎ノ門のホテルオークラ東京(写真右)で昨20日に行われた文藝春秋の特別講演会「宮本輝 小説が生まれるとき」に参加してきました。宮本輝さんの講演会は昨年6月の富山以来、2度目です。

ホテルオークラには初めて入りましたが、周辺は緑が多く、閑静な場所にあり、都心とは思えないほどでした。地下2階のアスコットホールはかなり広くて、数百人の方が詰めかけていました。決して安くはない参加費を払って何百人もの方が休日の午前に集まるというのは大変なものだと思いました。

昨年の富山のときは司会者がいて対談という形だったので、今回の講演とは違いました。
講演では、作家になろうと思ったきっかけ(パニック障害になって電車に乗れなくなり、サラリーマン生活が続けられなくなったこと)、デビュー作「螢川」完成までのエピソード(冒頭の5,6行を削るように先輩作家からいわれたこと)、純文学とエンタテインメント小説の違い、いい小説とはどういう小説かなどを話された後、後半は、現在、雑誌「文學界」に連載中の初の歴史小説「潮音」に関して詳しく語られました。かつて、田辺聖子、水上勉といった作家から、将来、歴史小説を書きたいと思うときが必ず来るという話をされたことを紹介し、頭の中で考えた架空の人物よりも現実に存在した人間のほうが何倍もすごいのだ、深いのだ(正確な言葉ではありません、私がそう受け止めたということです)と思うようになってきたと述懐されていました。江戸時代や幕末、明治のころに庶民がどんな食事をし、どんな服を着ていたかがわからなければ時代の雰囲気はわからないと強調されていたのが印象的でした。そういうことを示す史料はほとんどないのだとか。

「潮音」は完結までにはまだあと数年を要するとか。私は完結して単行本になってから読む主義なので、「流転の海」シリーズも未読ですが、今後も輝さんの作品は折に触れて読んでいきたいと思っています。

この記事へのコメント

大阪BIN
2016年03月21日 20:38
講演会のレポート、ありがとうございます!

〉将来、歴史小説を書きたいと思うときが必ずくる

先日は作者初のミステリー小説が完結されたばかりです。歴史小説もお書きになるのは必然なのでしょうね。
「潮音」も完結するまで宮本輝ファンとして並走したいと思います。
大阪BIN
2016年03月21日 20:39
あ、またシェアさせていただきますね♪
雄さん
2016年03月21日 21:04
ホールでテルニストの方を見つけることができず、出会いは次の機会ということになってしまいました。

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